PJCS2018シニア部門TOP8 アサリ ヒデトシ選手使用構築 リザY軸ペルコケコ無限コントロール
トキです。VGC2018の全国大会も終わり、多くのプレイヤーが一息ついてる頃かと思われます。皆さん本当にお疲れさまでした。
今回の記事はPJCS2018シニア部門ベスト8となったアサリ ヒデトシ君の構築です。二週間ほど前にヒデトシ君の父であるDebepikaさんから声をかけてくださり、パーティービルダーとして協力させていただきました。
構築経緯
まずメガリザードン軸を組みたいという要望からスタート。
相方としてまず注目していたのはカミツルギです。
耐久の脆さやガオガエンの登場により扱いづらい印象が大きいかと思いますが、AとS種族値の高さから耐久に振り火力や素早さを落としている今の環境ならほとんどのポケモンの上を取って攻めることが可能なうえに、半分ほどダメージを入れておけば大半はゴリ押して倒せるのが最大のポイントです。そのため、対レヒレグロスの際にはサンダーや特殊ランドロスを除けば大体有利対面となるため採用しました。
三体目には臆病カプ・コケコを採用。
採用理由としては、カミツルギよりも速くダメージを与えられる高速アタッカーが欲しかったことや、サンダーへの安定した打点が欲しかったから、そしてフィールド枠が欲しかったからです。
S操作枠として「おいかぜ」「トリックルーム」「こごえるかぜ」「エレキネット」などがありますが、コケコに「こだわりメガネ」を持たせて「エレキネット」を使わせることで、エレキフィールド補正、タイプ一致ということもあってかなりのダメージを与えつつS操作が可能となりました。交代をいちいち読まなくても「エレキネット」を使ってるだけでこちらが上から攻めて行ける状況を作れるため、「雑に強い」感触でした。
4体目には地面と電気の一貫を切り、リザードンとかなり相性良好な霊獣ランドロスを採用。
特殊スカーフ型も考えましたが、すぐに持ち物バレして動きが読まれてしまうのが怖かった点や、ミラー勝負の際の「めざめるパワー氷」をどちらが先にぶつけるかというのが不毛すぎる...などを考えるとあまり使いたくはないなという点、加えてアタッカーは上記三体(リザードン、カミツルギ、コケコ)で済んでいるので、サイクルが効きやすく受け出しが非常にやりやすい物理チョッキ型で採用しています。
基本選出として上記四体は確定として、ここから足りない要素を上げると
・ブルルに有効な打点(リザードン)があるもののスカーフ持ちの場合上からいわなだれなどで倒されてしまうため、もう一体対応できるポケモンが欲しい
さらに加えると、
・相手のガオガエンより速く「ねこだまし」を使えるポケモン
・および「この指とまれ」で攻撃を吸えるサポートに徹したポケモン
が浮かび上がりました。
前者の基準を満たすポケモンを探したところ、毒ドラゴンのアーゴヨンを発見しました
最速メガボーマンダの上からドラゴン技をぶつけられる点やゲンガージャラランガ入りのジャラランガに対しても、横のポケモンはアーゴヨンを一撃で落とせないため攻撃を通しやすく、一体でも倒してしまえば特性「ビーストブースト」により素早さが上昇(後述していますが臆病CS調整です)するため非常に強力だと判断しました。
6体目として、後者の基準を満たすアローラペルシアンを採用しました。
ランドロスやコケコと同様、「捨てゼリフ」でサイクルだけでなく火力下降も可能な点や、トリックルーム対策となる「ちょうはつ」、物理ポケモン(特にメガメタグロス)に強い「イカサマ」を採用。メインサポーターとして高速アタッカー達の場持ちをよくしたり、タイプ一致イカサマで物理アタッカーの体力を大きく削ぐポテンシャルが非常に強力だと感じました。
第一段階としてこの六体がきまり、ヒデトシ君と感想をぶつけながら弱点を探っていたところ、カプコケコだけでメタグロス構築を相手にできたり想像以上のダメージ量とS操作ができるためカミツルギの出番が殆どなかったことや、メガバシャーモ構築と特殊スカーフランドロスに弱かった点からカミツルギを解雇。
そうして何度も試行錯誤していたところヒデトシ君の提案でカミツルギの代わりに入ってきたのは上記の足りない要素を埋めるトリトドンでした。
メガバシャーモやスカーフランドロスに強く出られるだけでなく、呼び水によりリザードンに飛んでくる水技の吸収、並びにアーゴヨンの「サイドチェンジ」と非常に相性がいいため、使い勝手がかなりよかったです。
こうしてパーティの六体が決まりました。
個別紹介
控えめ/175-x-111-205-136-142
ねっぷう/かえんほうしゃ/追い風/まもる
エースアタッカー。もともとカミツルギが入っていたため草打点である「ソーラービーム」は採用しなかったのですが、トリトドンに変わった後もカプコケコの存在により結局技構成は変わりませんでした。
トリトドン@ウイのみ
控えめ/206-x-96-154-111-59
冷凍ビーム/大地の力/まもる/クリアスモッグ
ランドロス、ボーマンダへの打点となる「れいとうビーム」とタイプ一致打点の「だいちのちから」に加えて、積みポケモン対策の「クリアスモッグ」を採用しました。「ねっとう」は晴れている際に威力が乏しくなってしまうため不採用。
カプコケコ@こだわりメガネ
臆病/145-x-105-147-96-200
10万ボルト/ボルトチェンジ/エレキネット/マジカルシャイン
CS252振り。エースアタッカー兼S操作枠。前述したように「エレキネット」をメインにひたすら体力と素早さを削っていきます。残りはサイクル可能な「ボルトチェンジ」、タイプ一致打点の「10万ボルト」「マジカルシャイン」となりました。メガボーマンダ構築によく使われる型で、リザードン構築にも見事にフィットしてくれました。
意地っぱり/177-185-111-x-123-136
地震/岩雪崩/とんぼ返り/馬鹿力
僕がガルーラスタンを愛用していた頃に使っていた調整をそのまま持ってきました。
ペルシアンやコケコと合わせてサイクルで回すのが基本です。技構成はタイプ一致打点のじじん、対リザードン並びに上振れれば状況を一転させるいわなだれ、対バンギラスにばかぢから、後出しで交代できるとんぼがえりとなりました。
アーゴヨン@ドラゴンZ
臆病/148-x-93-179-94-190
ヘドロ爆弾/流星群/まもる/サイドチェンジ
CS252振り。
タイプ一致打点として「ヘドロばくだん」は確定、ドラゴンZで落とせる範囲を広げるために最高火力を引き出せる「りゅうせいぐん」はすぐに決まりました。3枠目に「まもる」最後の技には初見殺しとしてあまり知られていない「サイドチェンジ」を採用。これまでの予選においても認知されていないサイドチェンジ持ちは非常に真価を発揮できる為、勝ち進むには必須な技だろうと考えていました。実際、本番ではサイドチェンジが輝いた場面が多かったようです。
ペルシアン@マゴのみ
陽気/172-80-80-x-89-180
この構築のメインサポーター。コケコと合わせて初手で選出することが多く、「ねこだまし」+「エレキネット」のコンボ、「捨てゼリフ」+「ボルトチェンジ」のコンボで盤面を有利にする戦術が非常に活躍してくれました。
SDテキスト
Charizard-Mega-Y @ Charizardite Y
Ability: Drought
Level: 50
EVs: 172 HP / 100 Def / 60 SpA / 4 SpD / 172 Spe
Modest Nature
IVs: 0 Atk
- Protect
- Heat Wave
- Flamethrower
- Tailwind
Landorus-Therian @ Assault Vest
Ability: Intimidate
Level: 50
EVs: 100 HP / 28 Atk / 4 Def / 180 SpD / 196 Spe
Adamant Nature
- Rock Slide
- Earthquake
- U-turn
- Superpower
Tapu Koko @ Choice Specs
Ability: Electric Surge
Level: 50
EVs: 252 SpA / 4 SpD / 252 Spe
Timid Nature
IVs: 0 Atk
- Thunderbolt
- Electroweb
- Dazzling Gleam
- Volt Switch
Naganadel @ Dragonium Z
Ability: Beast Boost
Level: 50
EVs: 252 SpA / 4 SpD / 252 Spe
Timid Nature
IVs: 0 Atk
- Protect
- Ally Switch
- Sludge Bomb
- Draco Meteor
Persian-Alola @ Mago Berry
Ability: Fur Coat
Level: 50
EVs: 252 HP / 28 SpD / 228 Spe
Jolly Nature
- Fake Out
- Foul Play
- Parting Shot
- Taunt
Gastrodon-East @ Wiki Berry
Ability: Storm Drain
Level: 50
EVs: 156 HP / 52 Def / 220 SpA / 76 SpD
Quiet Nature
IVs: 0 Atk / 0 Spe
- Protect
- Earth Power
- Ice Beam
- Clear Smog
感想
正直メガリザードンY構築は殆ど使ったことがないため環境に適してるとは言っても上手く組めるかが非常に不安でしたが、ガルーラ構築をずっと回していたおかげで客観的ではありますが長所短所をある程度理解していたので、早めに構築を作れたのかなと思います。そんな構築でも短期間の練習で理解し実践してくれたヒデトシ君には本当に感謝しています。この場をお借りしてお礼を申し上げます。
【ヒデトシ君】
PJCS2018では、ペルシアンの耐久が思った以上に硬く、ランドロスの巻き込み地震も強気に打っていけました。
(上手くそれで混乱実圏内に持っていくというテクニックも使えた)
トリル状態の時にサイドチェンジアーゴヨンで腹太鼓を積んだカビゴンの攻撃を受けて隣のペルシアンのイカサマで倒すという動きも取れました(クレセリアなどと違ってほぼバレないのが強みでした)。
この構築はサイクル技で回していって、ペルシアンで火力を削ぎ、コケコ、ランドロスで殴って相手のポケモンを減らして行くのが非常に今回の環境にマッチしていました。
今回初めてのシニアだったので相手がジュニアの時と比べてどれくらい強い構築やプレイングで挑んでくる分からなかった中、この様なパーティを短い時間の中で考えて頂いてありがとうございました。
【Debepika父さん】
今回ひょんなことからご縁があり、短期間でこの様な事をお願い、実施頂いてた事を本当に感謝しております。
初シニアとしては非常に出来過ぎた結果であり、0-7で帰ってきた息子にどう声掛けるべきかと言うのをずっと考えていた自分の気持ちを良い意味で裏切ってくれました(笑)
これからも彼はポケモンを続けて行くでしょう。また何かの折にはご支援宜しくお願いします!
FIN